変わるベトナム、堅実な若者の養成は大丈夫か。

たかが20年ばかりのベトナムとの出会いの機会があるだけですから、感慨をもって「いや、ベトナムも変わったねぇ」と言えるほどの資格は私にはありません。

しかし、昨日の昼食後にも行ったカフェのテラス席に、今朝も街の食堂で美味しいブンを食べた後に行くと、昨日も見かけた若い女性が昨日と同じようにパソコンで何やらメールしたり、iPhoneを使ってコミュニケーションしている様子です。

服装や高価なアクセサリーからして、自分でビジネスをやっている人かとも見えました。

東京で言えば、青山とか広尾あたりの洒落たカフェでインターネットをやっている感じですが、ここベトナムにすれば、かなり桁違いの富裕層に違いありません。

こうした若い人たちが急速に増えています。

それはそれで結構なのですが、最近気になっているのが、高額マンションを投機のために買って、住みはせずに、値上がりを待って売る、といった日本のバブル時代や、中国で今進行しているようなことをする金持ち層が、こちらにも増えてきたという話を聞くことです。

私は常に留学生たちに言ってきました。物づくりと人づくりをしなさい、マネーゲーム虚業はその国を結局はダメにするから、と。

もちろん、そうしたことをよく理解し、工業や技術開発分野に進み、起業した元留学生たちを多く知っています。あるいは、教育に強い関心を持つ人たちもいます。

昨夜も、そうした頼もしい元日本留学生たちに会い、夕食をしながら、しばし歓談を楽しみました。

一方で、マネーゲームに踊り、カネとモノばかりに執着する人たちも増えているようにも見受けます。

人間は過去の歴史を踏まえても、なかなか賢くはなれないもののようですが、アジアの若い人たちが健全に成長し、堅実な国づくりの力になってほしいと願うのです。