2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「お試し留学」 150名様、無料ご招待

去る9月21日に日本経済新聞だけが伝えたニュースです。*1震災後の外国人留学生の日本離れを食い止めようと、文科省は外国人学生を無料で2週間、日本へ招待する「お試し留学」を始めることを決めました。防災や復興の過程を研修で学ぶほか、被災地を訪れて住…

中国と日本の国際教育交流政策の実施のスピードの差

今日の中国国際放送のウェブ版によると、中国の劉延東国務委員は昨日、「中国は絶えず民間教育の国際交流と協力を深め、外交政策の大局に立って教育改革の促進に取り組む」と北京で強調したとのことです。また、「ここ30年、民間教育を巡る国際交流は中国の…

「日本の若者はよく分からない」のか?

富山に留学中のある中国人女子学生がそのブログに、「日本の若者は、よく分からない」と書いています。*1留学生活で接する日本人学生などについての戸惑いをつづっています。 日本に留学して1年が過ぎ、仲の良い友だちは何人かできたけれど、親友と呼べる人…

留学生奨学団体の連携も必要だ。

日本には海外からの留学生のための奨学金が少ないと、よく言われてきました。他の留学生受け入れ先進諸国との比較は別の機会に譲るとして、日本の現状はどうなのでしょう。JASSOの「平成21年度私費外国人留学生生活実態調査概要」*1によると、私費留学生で何…

ベトナムの日本語学習者たち

丸10日間、ブログを休載してしまいました。今回は、ホーチミン、ニャチャン、ハノイとベトナムを北上し、大学関係の方々や元日本留学生たちにお目にかかったり、途中、ニャチャンでノンビリしたりでしたが、最終日にハノイでハノイ大学の日本語専攻の3人の学…

労働力人口が減るから外国人労働力を入れるという単純な思考で適切なのか?

先日、大学のゼミで留学生と地域の交流をテーマに取り上げるという3人の学生グループの訪問を受けました。さまざまな交流や支援のあり方を探りながら、その大学がある市当局にも提案をしていきたいと意欲的に語ってくれた学生たちは、たいへんに真面目に考え…

「クール・ジャパン」の応用問題−2900億円産業をさらに育てるには−4/4

そろそろ、「クールジャパン」構想に沿った留学生の受け入れの話のシリーズは、一旦終わりとしたいので、今回は、まだ論じていない部分を取り上げます。ひとつは、国際交流を担う教職員の質の維持向上についてです。1970年代後半に私が初めて米国のNAFSA*1の…

「クール・ジャパン」の応用問題−2900億円産業をさらに育てるには−3/4

さて、経産省の「クールジャパン」構想に沿って見てきましたが、それについてこれ以上詳しくは、9月10日の脚注の資料を見て考えていただくとして、ただ、経産省の構想があまりにもポイントを突いているので、どうしてもそれが気になるのですが、一応それを離…

「クール・ジャパン」の応用問題−2900億円産業をさらに育てるには−2/4

昨日の続きです。「クールジャパン」のコンセプトで日本留学を考えると、どうなるかを検討中です。昨日、ショートカットを付けた経産省の資料では、日本のこれまでの文化産業の問題点は、「全体コンセプト」が曖昧、「分野間連携」が不足、「ビジョンと実行…

「クール・ジャパン」の応用問題−2900億円産業をさらに育てるには−1/4

じつは、経産省の掲げる「クールジャパン」の国際教育交流への応用問題は、すでに、このブログにも頻繁に出てきています。それらとも重複しますが、もし、「クールジャパン」構想を国際教育交流へと応用するといすれば、どのようなことが考えられるかを、こ…

「文化産業立国」の構想

昨日は、経産省の「クールジャパン」構想がなぜ必要になったのか、その背景をごく簡単に記しました。経産省の計算によれば、日本の文化産業は、(食、観光が含まれていないもの。製造業として、家具・繊維・アパレル・皮革製品・食器・玩具・ジュエリー・工…

「クールジャパン」の必要性の背景

経産省が、なぜ、昨年、「クールジャパン」を提唱したのか、なぜ、この時期に、それが必要だったのか、その背景について考えてみましょう。これまで、日本の産業として海外で評価され、また、外貨獲得に貢献してきたのは、自動車、エレクトロニクスなどの分…

「クールジャパン」とは何か?

「クール・ジャパン」の名称だけが独り歩きをしてしまい、勝手にさまざまな解釈がされている傾向があるので、昨年、経産省が提示した「クールジャパン」について何回かに分けて整理して確認しておきたいと思います。(細かいことで恐縮ですが、経産省は「・…

「国とその文化は完全に区別されているようだ。」

昨日、「クール・ジャパン」について少し書きました。今日のあるメルマガで、北京外国語大学日本語学部講師で、現在、大東文化大学訪問研究員である宋剛さんが、次のように記しています。 中華料理はすでに日本の社会に定着している。ところが、中国が好きだ…

決め手は、やはり「クール・ジャパン」だ!

国際教育交流をさらに振興するためには、もっと総合的な戦略が必要だということは、口を酸っぱくして(キーボードの場合、「腱鞘炎になるほどに」でしょうか?)述べてきましたが、それには、いくつかのアプローチが考えられます。ここでは、主に日本語教育…

フィリピンへの英語留学がひそかな人気

語学留学に関しての話ですが、最近、フィリピンがひそかに脚光を浴びているようです。小学校から英語で授業が行われていて、街でも英語が通じやすいし、公用語にはフィリピン語に加えて英語も入っているというのが、英語留学にフィリピンを選ぶ理由でしょう…

留学生は、どれだけ日本に残り就職するのだろうか?

震災後、多くの留学生が一時的に帰国してしまい、戻って来るか心配させられましたが、ほとんどは日本の大学や学校に戻ったようです。学業途中だったのならば、ともかく卒業・修了までは、という気持ちがあったのは事実でしょう。では、卒業・修了後の就職に…

「クール・ジャパン」と観光客・留学生受け入れのための広報の強化

野田新内閣の組閣も終わり、再び震災復興へも動き出すときが来たようです。このブログでも何度か書いてきたように、震災復興にからめて、その復興を早めるためにも、これまでの日本の対外広報も、より強化する必要があるのと、世界の若者に現実に日本に触れ…

有り難うございます。カウンターが1万を超えました。

4月8日から開始した、このブログですが、気がつけば、カウンターが昨日で1万を超えていました。当初、書けるときだけ、ボチボチと書いていこうと思っていたのですが、ふたを開けてみると、たまに休むこともありますが、ほとんど毎日、よく飽きもせず書いてい…

海外留学志向が回復の兆し?

昨日の産経ニュースによると、若者に留学志向が回復の兆しを見せているそうです。*1記事によれば、今年に入り海外留学の説明会参加者やエージェントへの相談者が1〜3月期には昨年比2〜3割増のエージェントもあり、就職難と企業のグローバル化の加速が学生の…

在住外国人と非常時の支援態勢

1923年9月1日の関東大震災当日夜から始まった「朝鮮人狩り」と比べると、さすがに今昔の感がありますが、近年では在住外国人も日本人と同じ地域住民であるという考え方が、ようやっとのことで一般化しつつあるように思います。とくに今年は、3.11があり、外…