ハノイで気になること

ベトナムでは、ホーチミンを何度も、あとは、フエ、ホイアンなどを訪ねていますが、これまでなぜかハノイには来ていませんでした。

昨夕、初めて着いたノイバイ空港からタクシーで1時間近くかかり市内のホテルに到着。途中の景色は熱帯のホーチミンとは違い、植生は亜熱帯の農村地帯。車から見える家々は小さく、中国の田舎にいるかのような錯覚に陥りますが、看板はまごうことないベトナム語です。

空は、雲で覆われ気温は25℃前後でしょうか、半袖ポロ1枚で快適ですが、どうも、どんよりとした空が気分を滅入らせがちにします。ハノイではこんな天気が多いとか。

街の中心部は、並木が多く、緑が豊かなのはホーチミンとの違いでしょう。広い道路のそこここに黄色っぽい色の立派な建物が増えてきたら街の中心です。

今朝は、JETROハノイ代表事務所にKさんをお訪ねして、ベトナムへの日本企業の進出状況その他を詳しくお話しいただきました。彼は、大学はベトナム語と経済学を修めた才気溢れる青年で、今のポストにぴったりの方です。

幸い、今のところ、目に見える震災の悪影響は出ていないとのでしたが、今後、どうなるかは分からず、むしろ、日本へ人材を呼ぶよりも日本企業がこちらへ進出することを促進するほうが安心ではないかとの話になりました。

明日、地鎮祭に出席予定の研究所・大学キャンパス等のハイテク・パークも、開発に経費をかけたのでそれなりの価格のようですが、ハノイ都心部の地価がつり上がっていて、1平米あたり日本円で800万円という法外な値が付いているとのことです。

もちろん、それだけの価値がある経済活動はハノイでは行われていませんから、まさに、日本のバブルのときと同じ現象が起きているのです。そして、その値段が最近になって、少し下がり始めたため、誰がババを引くかが問題なのだとのこと。

20日に書いたように、マネーゲームをしても、売り抜けることが出来たごくわずかな人たち以外には何も良いことはないはずなのですが、やはりここでも、その愚かなことが起きかけているようなのです。