閣僚級官僚の子息は75%が米国永住権を保有−求心力を失う中国への処方は?

5月1日の「レコードチャイナ」は、去る3月にネット掲示板に「中国は女性『輸出』世界最多の国になった」が掲載され、話題となったことを伝えています。http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=50997

2006年に韓国の男性と結婚した外国人女性のうち、72%は中国人で、その数は1万人弱だそうです。一方、中国人男性と結婚した韓国人女性は2,590人。

韓国側から見ると、韓国統計院のデータで、2008年の国際結婚率は10.0%、うち、女性の国際結婚が77.8%、中国人との結婚が46.9%となっています。 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ir/college/bulletin/Vol.23-3/09_Ma.pdf

もっとも、その中国人たちのかなりの割合は、言語や文化が同じ、もしくは近い、朝鮮族である可能性が高いと言えましょう。

中国の男女の出生比は、一人っ子政策の悪影響もあり、いびつで、男性人口が女性のそれを圧倒的に上回っています。

社会科学機関などの調査を基に、今年のバレンタイン・デーに発表された『中国男女結婚恋愛調査白書』によると、19歳以下の男女比率が118:100と異常値を示しているほか、全国の未婚男女人口比は、27歳で199:100、33歳で293:100という、信じられないほどのアンバランスだということです。http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0215&f=national_0215_074.shtml

都市部の27〜34歳の平均独身男女比は162:100となっていることから、農村部の男女比は平均値より、さらに大きな開きになっているものと考えられます。

それに加えて、女性はますます外国人と結婚していく傾向にあり、中国人男性はたいへんな結婚相手獲得競争に直面しているわけです。

ただし、「海外に逃げたがるのは女も男も変わらない」という指摘もあり、中国社会にはさまざまな問題があるため、移民したいと考える人が多いということです。

先日、マイクロ・ブログで「米政府の統計によると、中国の閣僚級官僚の子息は75%が米国永住権を保有。孫の代にもなると、91%が米国籍を所有」とのつぶやきが流れ、中国内に大きな動揺が走ったそうですが、当局がただちに削除したとのことです。中国の多くのネット・ユーザーは口をそろえて「自分も移民したい。ただ経済的にできないだけだ」と嘆いているのだとか……。

たしかに、米国に私費留学した中国人の累積の帰国率は極端に低く、また、日本への留学生も、そのまま就職したり、中には帰化する人たちも少なくないことはご承知のとおりです。

このように自国を顧みず、他の国へ逃げたいと思う国民が多い国は不幸であると同時に、内部からの崩壊の危機が音もなく迫っているとも言えるでしょう。

中国だけでなく、どの国でも、人財を育て、その国の力と魅力の充実を目指せるような国づくりをしていければ、どれほど幸福に近づけるのかを、誰もが早く気づいてほしいと願います。