「フクシマ:惨事を市民のコントロール下に!」の多言語

フランスの反核団体である「Commission de Recherche et d’Information Indépendantes sur la Radioactivité(放射能に関する独立的研究と情報委員会)」が出した「L'appel de Fukushima」のホームページには、今、標題のアピールが掲げられていて広く署名を求めています。http://appeldefukushima.wordpress.com/

そのアピールの多言語化は、かなり意欲的であり、フランス語、日本語、英語、イタリア語、ドイツ語、中国語(繁体字)、ポルトガル語スペイン語、ロシア語の9言語にわたっています。

» L’appel de Fukushima
» フクシマ:惨事を市民のコントロール下に!
» Fukushima : putting the catastrophe under citizen control
» L’appello di Fukushima
» Die Kontrolle der Katastrophe
» 福島:讓公民掌握災難處理的權責
» Fukushima: colocar a catástrofe sob controle cidado
» Fukushima: poner la catastrofe bajo control ciudadano
» Манифест Фукусимы

欧州のこうした団体の多くは、欧州の主要言語による広報をするのが常となっていますが、日本政府の今回の震災と、とくに原発事故についての広報など、国際的に発信をしなければならないはずの情報はどうでしょうか。

また、日本の大学や日本語学校などが、いったいどの程度、多言語化情報を提供しているのでしょうか。

検証は、後日にするとして、日本語が分からない人が、ある大学や日本語学校について、海外から情報を収集しようとした場合に、どの程度まで必要な情報にたどりつけるか、試しに、出身校やご自分が勤めている大学のホームページについて検索してみてはいかがでしょう。

海外に広報すべきことの多い情報がある教育機関は、日本語の他に、少なくとも英語、中国語(簡体字繁体字)、韓国語はホームページに含める必要があるでしょうし、最近では、これらに加えて、ベトナム語、あるいは、マレーシア語、インドネシア語タイ語ネパール語ベンガル語等々のアジアの言語からアラビア語などの中東の言語も戦略的には含める必要があるところもあるかも知れません。

かつて、1981年に英語版の日本留学ガイドの冊子を作り、続いて中国語版と韓国語版を作ろうとしたときに、文部省(当時)の然るべき人から「おおぜい来ているのと、来てほしいというのは違う」と横やりが入って、その作成が止まってしまったことがあったことを思い出します。今となっては隔世の感があることと思いたいのですが、果たして実情はどうでしょうか……。

かく言う私も、財団のホームページを日本語だけで作っているので、いずれ、少なくともベトナム語版を作らなければとは自覚していますが (^^ゞ