まだ、ホーチミンで考えた−日本留学のメニューやパッケージの提示を

日本では、高校からその上の大学など高等教育機関に進学する人の割合が49%と言われます。昨日、ホーチミンの大学で聞いた話だと、ベトナムでは必ずしも統計数字が明確ではないようですが、3割前後が高等教育を受けるようになったとのことです。

こちらでは様々な統計の数字は、必ずしも広く公開されていないので、細かいデータは分からないのですが、一般的には、経済レベルが上がるにつれて、より上級の教育を受ける人が増えます。そう考えると、今日のベトナムの経済成長は自ずと高等教育を受ける人の数を押し上げているはずです。

近年、こちらに大学が増えてきたことも、それを表しています。

一方でベトナムに進出している日本企業は1,000社近くとなり、日本語の需要や日本への関心は当然、増していると思いがちですし、国際交流基金の調査では日本語学習者は増加しているとの報告があります。

しかし、直近の実態は、ここでよく例に引くホーチミンの「ドンズー日本語学校」の学生が、この5年間に5,000人から2,000人に急減しているというように、日本語離れが進んでいるのです。

この原因は、韓国や中国などの経済進出と日本の文化広報戦略の弱体化の他に何を挙げたらいいだろうかとずっと考えているのですが、やはり日本留学のメニューやパッケージの提示が少なすぎる、それもベトナム語による情報が圧倒的に少なく、この国の若者たちに、日本に行ってみようと思わせるきっかけが少なすぎるということは、ひとつ、指摘しておくべきことかなと考えるのです。

ここベトナムに限ったことではないのですが、以上のことを念頭に、日本留学促進の戦略を構築していくべきだと思っています。