3.11 「留学生の“生の声”の発信」

文科省が昨日、「東日本大震災に伴う外国人留学生(大学、専修学校)の在籍・就学状況(平成23年7月1日現在)及び日本で勉学に励んでいる留学生の“生の声”の発信について」の報道発表をしました。

それによると、7月1日現在で被災地内の17校の留学生が通学圏内にいることが確認されたのが2,942人中、2,759人で、93.8%ということです。

事態が落ち着くにしたがって、大多数の留学生が戻っていることが分かります。

そして、留学生の生の声を発信しようという試みがなされています。

これは、文科省としてはかなり画期的なことと思うのですが、留学生たち自身に日本での状況を報告してもらい、YouTubeで流しているのです。

とりあえず、ご覧ください。

文部科学省留学生インタビュー掲載ホームページ
日本語版URL:http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/main4_a3.htm
英語版 URL:http://www.mext.go.jp/english/topics/1307512.htm

文部科学省動画チャンネル
http://www.youtube.com/mextchannel

どう思われましたか?

留学生たちが自ら日本語や英語でインタビューに答えていて素晴らしい、と見ることもできます。海外への強力な発信は必要ですから。

しかし、惜しむらくは、すべて日本語か英語であることです。中には慣れない日本語や英語で緊張した様子でインタビューに答えている留学生もいます。

もし、これが母語での発言だったら、さらに生き生きと現状を伝えられたのではないでしょうか。世界に向けて発信するのに英語が必要なら、テロップで流せばいいわけです。

そして、インタビュアーの質問項目も同じで、あらかじめ決めたこと以外は話していません。アンケート調査でデータの統計処理をするわけでもないので、その出身国・地域に応じた質問があってもいいのではないかとも思います。

時間的、予算的な制約が大きかったことは十分想像がつきますから、今後、今回の試みに、もう少し工夫をこらして、学生などのアイディアも生かしてビデオを撮ったら、さらに実情を生き生きと伝えられ、海外にPRする力も増すのではないかと考えます。

今後のさらなるチャレンジに期待したいです。