留学生のトラブルを防止するのに必要なことは

日本の華字紙「日本新華僑報」は、先週、8月26日に在日中国人留学生の犯罪の増加傾向につき報じました。

まず、熊本市のコンビニ強盗事件で中国人留学生が警察に追われている、宮城県警が検挙した窃盗グループに中国人留学生もいた、中国人女子留学生が性感マッサージ店を開店し店主と店員がネットで客集めをした。仙台市名取市などの空き巣事件では検挙された中国人留学生は、現金・高価なアクセサリー・パソコンなどを盗んで売り、借金返済に充てていた……といった一連の中国人留学生が絡む案件を紹介しています。

以前は、犯罪を犯す中国人は不法滞在者が多かったけれど、なぜ、最近は留学生が増えているのだろう、と疑問を呈し、その原因として、「多くの学生は先端技術や歴史文化を学ぶために高い志を持って留学しているが、一方で、留学したのだと言いたいがためだけに、甘い考えで留学して来ている者もいて、勉学やアルバイトなどで困難にぶつかったときに、犯罪に逃げてしまう傾向があるようだと同紙は書いています。

さらには、親が甘やかして、必要以上の額の仕送りをしていることもあり、それが、こうした傾向をさらに助長しているとも指摘しています。

最後には、留学生を受け入れている日本の学校の金儲け主義も大きな原因の一つと言います。学校が入学や卒業の基準を下げて、中国人留学生を多く受け入れることで多額の利益を得ている一方で、学費や生活費などの借金の返済に困った留学生達は後戻りできない犯罪に手を染めてしまう、との指摘もあります。

もっとも、日本よりはかなり割高な最近の米国の大学などに行く留学生の状況との比較がないと、何とも言えないことではあるのですけれど……。

同記事の指摘事項は当たっている点も多いのですが、日中間に限らず、やはりこうしたことを少しでも防ぐためには、留学生の送り出し側と受け入れ側との連携プレイが必要で、法外な手数料を取るエージェントの存在にも何らかのメスを入れる手立てが必要だというところまで踏み込んで書いてほしかった気がしますが、中国の場合、ほとんどの留学エージェントは天下り先となっている実態があるので、それには触れにくかったのでしょうか。*1

*1:中国留学生在日本犯罪频发的思考(2011/08/26 19:14:27 日本新华侨报网 http://www.jnocnews.jp/news/show.aspx?id=48083)