明日の日本、明日の世界をつくるために国際教育交流は不可欠だ。

100年先を見るなら人をつくらなければならないことは、多くの人が認めることですが、果たして、現実はそうなっているでしょうか。

教育は大切、と誰もが言います。それは、例えばわが子がより良い人生を送れるように、という発想に基づくことが多く、決してそれは間違ってはいません。

しかし、「わが家」を視野に入れたこの発想が、「地域社会」、「日本社会」、「アジア」、そして「世界」へと広がっていくときに、海外との関わりなしには一日たりとも過ごせない今日、いかに国際教育交流の振興を進めるべきかという課題が加わってきます。

あるいは、より良い学生を育成することは、より優れた社会人をつくることにつながり、より豊かな国や世界を実現することにつながると考えても、一国のみに限定された教育という発想は意味を持ち得なくなります。

そうした意味でも、国際教育交流の拡充は、欠かすことのできないものだと私は考えるのです。

では、日本の現実はどうなのでしょう。100年先を見据えていると言えるでしょうか。貧困な発想で、その日暮らししかできていない懸念はないのでしょうか。100年後の日本は、これまでと同様の豊かな社会でいられるのでしょうか。